写真は【CABLESHA】から発売されたインターコネクトケーブル「Western Electric IN-6 RCA」1.0mペア。そうです。スピーカーケーブルに続いてインコネにも、ウエスタンの導体をふんだんに使ったケーブルが出たのです。
私は先日バイワイヤリング接続用に【CABLESHA】のウエスタン導体採用スピーカーケーブル「SP-4/1.5m」を自宅試聴後即決で2組購入し、寝室のシステムに繋いでいます。なんとも不思議なほどほわぁっと暖かな音が心身に染み込んできてとてもいいです。
今回聴く「Western Electric IN-6」は、貴重なウエスタンの無鍍金線材のみを厳選して導体に採用して製作されたインターコネクトケーブル。
チャンネルあたり6芯が使用されているので、僅か1.0mペアのケーブルに無鍍金純銅単線が12mも投入されていることになります。ゴージャス…!!
導体の太さは表皮深さを勘案して厳選され、これによりインダクタンス(=コイルにおいて電流の変化が誘導起電力となって現れる性質のこと。簡単に言うと交流回路の抵抗のようなもの)を低減。
また、音質を変化させやすい外部シールドではなく、導体を幾何学的に配置することで電磁ノイズを遮蔽。滋味深いウエスタンの音調を変質させないためです。
さらに内部に特別な静音材を投入し、外部に制震マトリックスを搭載して、慎重にレゾナンス最適化をしています。
極めつけは両端のコネクター。ホットピンと接地に無酸素純銅を投入し、ケーシングをノイズ遮蔽カーボンファイバーで包みこんだ、最高グレードの高導電率コネクターを採用。さすがCABLESHAのケーブル!プラグの導電性にこだわっています。
Qobuzを再生して試聴してみましょう。ネットワークトランスポートはスイスWattson Audioの「Emerson DIGITAL」です。
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キアロスクーロ四重奏団のアルバムは再生が難しい。いわゆる現代ハイファイシステムで鳴らすと弦がキンキンとキツい。といって聴き易いようにと下手に調整するとキツさは丸められるものの、演奏がモタッとしてしまって緊張感とテクスチャーの豊かさが失われがちです。
「WE IN-6」だとキアロスクーロの演奏は切れ味を増しより鋭く、演奏のダイナミズムと緊張感は高まり、テクスチャーはより豊かになりながらも、キツさは皆無。…驚いた。しかも、各楽器の音色が薫り高く質感は有機的にすらなっている。
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ビアシオはピアノとヴォーカルが密度感を増し、ほのかな温かみも感じさせる。ビアシオのささやき声のなんて繊細なこと。。そしてS/Nが素晴らしい。ヴィンテージ導体を使ったケーブルにS/Nの良さを感じたことのある方はかなり少ないはずです。。
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古い録音の卒業写真。各音像に人肌の温度感と滑らかなテクスチャーが感じられつつ、解像度はむしろ高まっている。映画館で見るフィルムの質感と、デジタル特有の高解像度感とがいま両立しようとしている…。
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セルビアのベーシスト、ネナド・ヴァシリッチが弾くベースは立体感豊かなうえに、初めて聴く温度感がある。
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各種金属パーカッションやミュートトランペットにほのかな艶と温かみ。キャメロンのハミングにも肉声の温かみが感じられる。が、ナローになったわけではまったくないのだ…!
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タン・ドゥンは鐘も独奏チェロも児童合唱もそれぞれの響きが実に耳に美味しく、耳障りな成分皆無。ちょっと聴いたことがない美音。鐘の余韻すらも聴き尽くし味わい尽くしたくなる。
「Western Electric IN-6」、…言うなれば極上のミネラルウォーターですね。透明度がこのうえなく高い水に含まれる微量のミネラル分がえもいわれぬ旨味・美味を味わわせてくれる。どのような録音も高いS/Nと解像度、そしてほのかな温かみと深い味わいをもって聴かせてくれる。また即決で購入を決めたS田でした。次回、ヴィンテージの真空管アンプとHarbethのHL Compactでも試してみます。