最初に DH Labs:D-750 RCA を繋いでひと通り聴きます。
これだけ聴くぶんには何の不満もありません。D-750はRevelation Pure Dと同様に、高周波伝送において決定的に重要となる正確なインピーダンス特性が完璧に確保されています。けっこうそこはいい加減なメーカーも少なくないんですが・・。
前回もお話した通り、私がふだん使っているのは同社のGlass Master Toslinkです。ネットワークトランスポートBLUESOUND:NODE 2iは現行NODEと異なりUSB端子が入力専用で、デジタル出力は同軸と光しかないところ、
グラウンドノイズをカットできるメリットと、光ケーブルとしてはおそらく現在世界最高レベルと言える内容とが効いて非常にS/Nに優れた音を聴かせてくれたGlass Masterを私は選んだわけですが、
同じDH LabsのD-750はGlass Masterより価格がかなり安いものの、定価10万以下の同軸ケーブルとしては群を抜く高性能なのは間違いありません。だから私もD-750は買って持っているわけです笑。
さてではいよいよRevelation Pure Dに繋ぎ換えましょう。
Didoのライブ。Revelation Pure Dにするとヴォーカルとベースが強い!太い!
そしてライブ会場の空気が濃くしかも多い!銀導体をふんだんに使って、振動対策を徹底するとこういう音になるんだ…。
ワイラースタインのチェロもバルナタンのピアノも、Revelation Pure D だと実に瑞々しい・・質感情報の増え方が凄い。そしてノイズフロアが下がったのも奏功して二人の演奏家の動きがよーく判る。
タンスマンのピアノ協奏曲は冒頭のフルートが非常にクリア!
そしてやはりコチュバンのピアノがとても瑞々しい。
カペリャ・デ・ミニストレルス『ルクレツィア・ボルジアの時代~史実・神話・伝説~1500年前後のイタリア宮廷音楽』から「おお、勝利のダイヤモンド」冒頭、圧倒的に低くなったノイズフロアを背景に音場中央の高いところにぽっと浮かぶドラムが、なんとも立体的かつ生々しい。続くテノールの音像がまたクリア!!
金属音が奥の方から目の前まで迫ってくるときの勢いが違う…奥の方も手前も共にS/Nがよくなっているので、このように楽音の前後方向の動きがダイナミックに感じられるんでしょう。
冒頭のズドーンという低音が断然深く重く沈み込む。シンバルがやたら立体的。そして様々な音が錯綜する背景音の解像度が高くなって容易に分析的に聴き取ることができる。
大阪城ホールでのライブ録音。ほうぼうから歓声が聴こえてくるんですが、歓声を発した聴衆それぞれの位置が3次元的にきわめて明瞭!伴奏のピアノの音はやっぱり瑞々しく、ヴォーカルのハスキーヴォイスはエネルギー感増大。
ベースが深く重く沈み込む。竹内まりやの肺活量に余裕が感じられる。なにより、スピーカーが震わせる空気の量が増えた感じがして不思議。
生活音に前後感が顕著に出る。ノイズフロアが激減して、途中から入るチェロとテナーの独奏には立体感と密度感が。
古い録音のポップスでもやはりベースの沈み込みが深い。S/Nが向上したことが、キャロル・キングのヴォーカルにリヴァーブがほんのりかけられていることが容易に聴き取れることからもわかる。
最後に、いつものGlass Masterに繋ぎ直して同じ曲を聴いてみたところ、
Revelation Pure Dのときより、各音像がかなり大きくてショック…! いいものを知るというのはいつもながら残酷です。次のネットワークトランスポート導入後はUSBケーブルだけじゃなくRevelation Pure Dの導入も検討せざるを得ないS田でした。