DH Labs でお馴染みのけーぶる舎から RCA端子保護カバー が出ましたね。
最近空き端子に挿すオーディオアクセサリーが激増してますが、総じてお値段がかなり高いのは御存知の通り。勿論値段だけあるいはそれ以上の効果を発揮してくれるものが多いのでこの状況は大歓迎ですが、空き端子の数は馬鹿にならないので全ての空き端子のためにアクセサリーを購入すると総額が機器のお値段を超えてしまうこともある。なんて非常識な!!
いや、今更しかもどの口がそれを言う?という声が聞こえましたが最近私は常識人に憧れていたりするのです。人間変われば変わる。
その点この端子保護カバーは 4個で税込定価¥7,480。最近だと1個でウン万というのがザラな空き端子用アクセサリー業界なのでその金銭感覚から言うと極めて常識的!! ・・いや、YouTubeで沢山紹介動画が見つかる中華アンプの大半が1万前後ということを考えると、たかが空き端子をふさぐものに数千円というのは世間の常識人には理解しがたいか。常識人への道はやっぱり険しそうだぜ・・。
では最初に、
こんな感じで空き端子に何も挿さない状態で聴いてみましょう。
なるほど。いつもの音。では次、
旧型(テフロン無し)を4個装着して同じ曲を聴いてみます。
・・思ってたよりずっと変わる。明らかにノイズフロアが下がるのでこのアルバムの人工的な音場空間を満たす空気(感)が生々しさを増す。なので再生直後から聴き手の没入度が高い。
何も挿さないときはその量感を制御しきれず割れていたバスドラム(っぽい電子音)が今は割れない。過剰だった量感は同じく過剰だった音像サイズ同様に凝縮され制御されている。膨れ上がっていた分は音像の強さに変換された感じであり、悪い意味でエネルギーが削がれたのとは全く違う。この辺りは巧みなチューニングの賜物と言えそう。振動をやたらめったら吸収するタイプのアクセサリーだったらエネルギーが削がれていたでしょう笑。
安いのに良くできてるなあ・・。これが現行(テフロン有り)だとどうなるんだろう?
・・断然こっちの方がいいですね。これを聴くとさっきの旧型は前後方向の音場が狭かったことがわかります。加えて、ハイハットの耳障りだった成分が消えて聴き易くなりました。
というわけで現行型はこのまま NODE 2i に使い続けることに決定。ところでD/Aコンバーターとして使っている SA-10 にも空き端子が3つあるので、
さっきの旧型を挿して同じ曲を聴いてみましょうか。
うーん。。これは無い方がいい。音場の前後がまた狭くなってしまった上に各楽音が何というか詰まった感じで伸びやかさが失われてしまった。。この手のアクセサリーだと端子(の径)との兼ね合いで緩すぎたりキツすぎたりがありそれが音にも影響を与えがちですが、SA-10 の空き端子にはキツくて挿しにくかったんですよね。それがモロに音に出ている印象。
もっともこれが現行だったら、あるいは他の DAC だったら違う結果になることでしょう。このあたりはユーザーの使いこなしに委ねられてますね。
というわけで、SA-10から旧型は3つとも外します。最後に NODE 2i に現行型を挿すと他のアルバムでどういう変化があるか試してみましょう。
・・ピアノの密度感がいい感じに高まりますねえ。
これは個人的にはオーディオ的にも音楽的にも難しく考えずにただ気持ち良く聴けばいいアルバムなんですが、制振し過ぎる・ノイズ取り過ぎる系アクセサリーだと気持ち良くなくなるので逆に?試聴に使える笑。そして保護カバーを挿した方が気持ち良い空間がより大きく拡がる。
打って変わってシリアスな曲調のこのアルバムは、保護カバーを挿すとノイズフロアの低さと引き締まった中低弦とが緊張感を正しく高める。
ところで今回は RCAしか試していませんが、
この、非常に造りが良い XLR端子保護カバー も出てます。効果はおそらく RCA と同じでしょう。オスメス1個ずつなのでご注意を。S田でした。